Back





今回、チケットのピックアップをしたのが開場になってからだったので、当然ながら自分達が中に入った時はステージ近くへ行くのは難しかった。で、その前にツアーグッズをいくつか買ったりしていたのでなんとなく荷物も増えてたし、n さんと d さんと3人で2階席へ移動してみようという事になった。2階は少ないけれどちゃんと椅子が用意されていて、これなら全体的にステージを見渡せるしこれはこれでなかなかいいのではないかと。zwan のセットが準備されている間2階から1階のフロアを見たらほぼ満員状態だった。チケットもギリギリでソールドアウトになったようだが、床が全く見えないくらい満杯の状態を上からみてみると、もう圧巻の一言。突然会場が暗くなると、大きな拍手と凄まじい歓声。ステージにメンバーが現れるとそれはさらに大きくなり、ホームタウンならではの特別な雰囲気に包まれた。

まだメンバーが準備を終えない段階から、jimmy chamberlin がライドを刻みはじめる。そしてさらりと mary star of the sea で千秋楽がスタートした。天井がとても高いこの会場では、2階だと流石に音の抜けが悪く、高音がまったく響いてこないモコモコとした音で非常に残念ではあるけれど、日本公演との時に比べてメンバー5人が「ツーカー」の間柄になっているように見え、それが作られる音にも感じ取れる気がして、彼等がとても頼もしく見えた。そして、declarations of faith 、el sol と続く。ちょっとばかりテンポ速めにプレイされ、なんかサクサクと進んで行く。そして久しぶりの don't let me down 。paz lenchantin を加えてのこの曲では誰がどのパートを担当するのか気になっていたが、なんと paz がオルガンを、david が初期 zwan 同様ベースを担当していた。実は、日本公演の時メンバーに御会いした時、 billy corgan が jimmy に「don't let me down を演りたいんだよね…、paz がオルガンで david がベースで…」と話していたのを小耳に挟んだのだが、それが本当にそのまま実現していた。続けざまに honestly 、lyric とシングルカットされた両曲がプレイされると、会場は大合唱で一体化。一息いれて jesus, i ~ god's gonna set this world on fire 。jesus, i では matt と paz のコーラスが新たに加わり、ゴスペルらしい雰囲気が更に増していた。そして最近では異色の riverview へ。そしてまた雰囲気をガラっと変えて baby, let's rock へと。自分より後ろにいた女性2人が自分達のいた所あたりまで降りて来てしきりにステージにアピールしている。彼女達が持っていたものはアルゼンチンの国旗で、それに気付いた paz が大きく手を振っていた。今日の paz 、最近ヘアスタイルを変えたようで(笑)ウェーブのかかった髪で、デニムのホットパンツのようなものをおめしになっていました。そして、heartsong 。これも日本公演の時とは全く別のアレンジで、jimmy はハイハットとリムショットのみで静かにリズムを刻み、paz はタンバリンではなくヴァイオリンを演奏。どちらかというと今回のこのアレンジの方が原曲の雰囲気がでている気がする。endless summer に続き、settle down へ。ショウの間リズムが乱れたり、各メンバーのちょっとしてミス等もあったが、この settle down の時はかなりタイトで非常にクールだった。特に途中のドラムの見せ場では jimmy のテンションはとても高いように見え、ちょっとしたドラムソロ的な場面で大きな歓声を浴びていた。ビシっとしめた所で一旦メンバーがステージから去る。勿論、オーディエンスがこれで終わらせるはずもなく叫んだり床を鳴らしたりしてアンコールを求める。ほどなくしてメンバーが再登場して、静かに of a broken heart を。そして一息つく暇も与えずに spilled milk へ。アルバム未収録ながら既に浸透しているこの曲では、オーディエンスも思い思いに盛り上がる。2階の人たちも傍観している場合では無いといった感じでステージの近い方へと徐々に人が増えて行き、会場全体が異様な雰囲気となった。途中、billy はシカゴの人たちにアピールする言葉(歌詞?)を歌っていたのだが、残念ながら自分はそれを聞き取る事ができなかった。でもやはりホームタウンでのショウというのは特別なもので、シカゴのオーディエンスはそれに対して大きな歓声を上げていた。曲が終わっても更に大きくなって行く歓声に包まれ、メンバーが手を振りながらステージから去ってしまう。これで終わりか?とも思ったが、まだまだ観客は zwan を呼び戻そうと必死に叫ぶ。ツアーの成功を共に喜ぶホームの人々を放っておけるはずもなく、メンバーがステージに戻ってくる。全員とてもいい表情で、各々歓声に答えていた。最後に演奏されたのは、美しい a new poerty 。全員がじぃっとステージを見つめている。ここでも billy がシカゴの人たちへメッセージらしきものを混じえながら歌っていた。全ツアー日程を終了した zwan は、とても穏やかで満足そうな表情をしていて、billy も何度もオーディエンスに「 thank you 」を伝え、最後までステージに残り、会場見回しながら手を振っていた。

本当にツアーの最終日という事もあり、メンバーにも多少の疲労感が見られたが、ホームに戻って来た安堵感もあるのか終始気取りのないリラックスムードが漂っていてとてもいい雰囲気だった。ライブが終わった後、会場にいた人たちも、「楽しかった」といった顔で、殺気立つというものでもなく、満足そうに帰途についていた。全体的には、やはり始めての大規模な US tour を経験した後らしく、日本公演の頃にくらべてショウとしての安定感のようなものがあった気がする。これからほんの少しのオフをとった後、更に過酷な EU フェスティバルツアーが始まるが、息切れせずに乗り切って欲しいと思う。そして7 月には2月の公演の時とは全く違う、それも予想できないような、パワーアップした zwan に会える事を期待したい。

----------
mary star of the sea
declarations of faith
el sol
don't let me down (beatles)
honestly
lyric
jesus,i ~ god's gonna set this world on fire
riverview
baby, let's rock
heartsong
endless summer
settle down

of a broken heart
spilled milk

a new poetry


Top